2024.2.12
仏壇
20号愛知屋オリジナル仏壇〈 真宗大谷派用 〉
20号愛知屋オリジナル仏壇 – 真宗大谷派 –
愛知屋先代によるオリジナルデザインのお仏壇。
お仏壇というのは、それぞれ規定のサイズにおいて、定型があります。
その定型の中で宗派の仕様などにより装飾を変えるのが通常です。
そんな中で、愛知屋先代は規定の幅感覚などをマイナーチェンジし、絶妙な余白や間をお仏壇構造に生み出しました。
37号などの大きなサイズのお仏壇もありますが、今回はこちらの20号(腰幅67cm)のサイズを紹介いたします。
障子を閉めた際、通常下部には蒔絵が入りますが、こちらは透かし彫刻。絵柄は『四君子』が掘られています。
『四君子』とは、中国の文化や芸術において重要な意味を持つ4つ(竹、菊、梅、蘭)の植物を意味します。
竹 | 節操や堅固さを象徴し、品格や風格、まっすぐ素直に育つ様を表しています。
菊 | 高潔さや清らかさを象徴し、気品や清純さを意味します。
梅 | 清廉さや節度を象徴し、芸術的な気品や高潔さ、そして冬の寒さに耐え、暖かくなった瞬間に咲く、つまり苦境を耐え忍び、チャンスを瞬時に掴む様を表しています。
蘭 | 高雅さや気品、〝華がある人柄〟の重要さを表します。
引き出しの面枠にもオリジナルデザインを施しました。一辺倒でないデザインはお仏壇の印象を品良く変えます。
このお仏壇は特に蒔絵が特徴的。
トンボは〝勝利と成功、長寿と幸福、子孫繁栄、神秘と尊厳〟の意味を表し、
蝶は〝新しい始まりと変化、幸運をもたらす、魂の旅と再生、愛と美〟の象徴。
スイセンの花には〝再生と復活、希望と勇気(寒さに負けず春を告げる為)、純潔と清らかさ、愛と感謝〟を意味します。
お仏壇は亡くなられた方を祀るためと世間一般では認識されていますが、
お仏壇の本当の意味は、ご遺族の方の悲しい心をお仏壇の中の御本尊へ合掌することで、
合掌した時の穏やかな心の時間を重ねることで、次第に心に平穏を取り返してゆく。
そういった重要な意味要素があります。
この20号愛知屋オリジナル仏壇は、まさにご遺族の方の悲しみに満ちてしまった心の再生を願って、
上記のような蒔絵を施しております。
このお仏壇でおまいりされながら、蒔絵を日々目にすることで、少しずつ心強く戻っていただけることを願って造られました。
さて、話を戻しまして、このお仏壇は機能性にも優れております。
通常お仏壇というのは、扉を開けると、扉分の後ろの幅がデッドスペースになります。
先代はそこに目をつけ、内部の幅を外側に拡張しました。
こちらは内部から先ほどの拡張部分を見た写真。拡張し、広がった横幅部分には本金箔を施しております。
真宗大谷派では、法名軸を本体内部の側面に掛けるのが本式です。
そのためにも、内部を広げてかけやすくなっております。
こちらの写真は中段の下部の写真です。上の面は金箔を施した角面ですが、下部は曲線、アールになっています。
こうしたあからさまに目立つ場所でなく、見えないような場所にも微細なディテールを施すことで、全体の調和が成り立っています。
塗りは『木地透かし』塗り。戸板の木地の木目を透明なカシュー漆を施し品良く仕上げています。
下段には、『梨地塗り』。漆の中に金粉を散らした塗りで、光が当たるとさらに中の金箔が宇宙のように輝きます。
天井にも金箔が施してあります。宮殿は真宗仕様の二重屋根になっております。
小柱は角になっており、オリジナルデザインになっています。
詳細 | detail
20号愛知屋オリジナル仏壇 – 真宗大谷派仕様 –
H 170 × W 67 × D 66 ( cm )
大戸/カシュー漆仕上げ
台輪/カシュー漆仕上げ
木地/ヒノキ
金箔/本金箔
原産国/日本
¥4,620,000 – ( 税込価格 )